和三盆の開発
1) 成果
- 昨年度の試食会の評価では、和三盆単体では「佐原らしさ」の評価が低く、パッケージデザインでの工夫が求められていたが、地元切り絵作家・野口正博氏の作品を活かしたデザインにすることで、評価が高まっている。
- 3種示したパッケージデザインは、3種類とも購買意欲を高める役割が期待できる評価を得ており、販売できるデザインに仕上がっている。
2)課題
- 商品の価格については、1個100円と評価されているが、上質な和三盆を活用し原材料費が高いため、利益を出せる価格設定が大きな課題となっている。
- 本事業の和三盆は木枠を用いて手づくりで製作しており、量産に不向きである。経済的な効果を得るには、複数事業者で生産できるようにするなど、ある程度の量を生産する必要がある。
■和三盆の佐原らしさ
■和三盆のパッケージデザイン
3)和三盆の今後の展開
- 昨年度の本体1事業で和三盆のレシピを設定し、「味」については今年度の試食会でも高い評価を得ているため、2月12~15日の展示会でパッケージデザインの評価を確認し、次年度以降は、販売しながら以下のように「売り方」を検討することが考えられる。
①和三盆のシリーズ化の検討
- 本事業では3種類のパッケージデザインを制作したが、一度にすべてのデザインを販売するのではなく、例えば買いやすさを考慮して「一粒タイプ」、「包み紙タイプ」、「箱タイプ」の順番で徐々に商品数を増やしていくことが考えられる。
- また、和三盆本体のデザインとパッケージデザインを合わせることで、「夏まつりパッケージ」や、「東関戸・大楠公パッケージ」といったシリーズ販売について検討する。
②他の和菓子でのデザインの活用
- 和三盆で使用した菱形の基本デザインと切り絵を活用したパッケージデザインは、昨年度製作した「どら焼き」など、他の和菓子でも展開することができる。
- 佐原の大祭のデザインを活かした和菓子を増やすことで、和菓子文化の掘起しにもつながり、和菓子店や喫茶店の集客に効果的と考えられる。
③店舗ごとの商品展開
- 佐原の大祭を活用した様々な新商品が生まれるように、本事業で制作したデザイン情報を市内事業者に提供する。
ページ: 1 2